高額医療とは、老人にのみ適用されるものではありません。健康保険組合に加入していれば、誰でも受けることができるものです。では、高額医療とは、どのような場合に支給されるのでしょうか。高額医療制度は、同じ人が、1ヶ月以内に、同じ病院で、限度額を超えて負担金を支払った場合、その超えた分が支給されるという制度です。
ただし、気をつけなくてはいけないのが、1ヶ月以内という期間です。1ヶ月といっても、月をまたいではいけません。9月ならば、9月1日から9月30日までを1ヶ月とみなします。また、限度額も、所得によって、3段階に分かれており、上位所得者(総所得金額等が600万円を超える世帯)、一般所得者、住民非課税所得者の3段階があります。
また、計算する時の注意事項も、いくつかあります。仮に、一人の自己負担額が、高額医療の算定基準以下であっても、同一世帯で、同じ月に、2人以上の自己負担が21000円以上であれば、それらを合算して、高額医療を請求することが可能となります。
また、一人で、一ヶ月以内に、違う病院にかかり、それぞれの病院で自己負担が21000円以上あった場合も、請求することが可能です。さらに、同一の医療機関でも、診療科ごとに別々に計算する、あるいは、同一の医療機関でも、入院と外来は別々に計算するなど、規定がいくつかありますから、注意してください。
入院の場合は、差額ベッド代、食事代などの保険対象外のものは、負担金には入りません。入院ともなれば、負担する医療費も、小額では済まないことが多いと思います。病院には、ソーシャルワーカーと呼ばれる方が必ずいます。高額医療についても、分かりやすく説明してくれるので、適用されるかどうかについて知りたい場合は、病院に行った際、相談してみてはいかがでしょうか。
高額医療とは、ご自分が加入している健康保険組合に申請をおこなうことによって初めて受けられるものです。この制度を知らないで申請をしなかった場合、払い戻しを受けなかったという人が、毎年多くいらっしゃるようです。大企業や公務員の場合は、申請をおこなわなくても自動的に、高額医療の算出をして、払い戻してくれるというところもあるようです。しかし、会社によって申請の仕方も還付される方法も様々のようです。
例えば、法律で定められている限度額は、一般の人で80,100円となっています。しかし、健康保険組合によっては、違うところもあるようです。自動車で有名なトヨタ自動車の健康保険組合では、この限度額が、所得に関係なく、20,000円です。申請をすれば、3ヵ月後の給与に合算して支払われるちった仕組みになっているそうです。これだけしっかりした制度があれば安心して治療に専念できると思います。
中小企業の場合は、従業員にたいして高額医療の仕組みを説明していないところが、あるようです。おそらく、何のための健康保険なのかが分からないままに、加入しているという方もかなり多いことでしょう。保険組合に加入をすれば、自己負担が3割で済むといった知識だけでは、けっして十分ではないのです。民間の保険会社に頼るのも一つの方法です。しかし、せっかく保険料を納めていて保険組合に加入しているのですから、どのような制度があるのかきちんと知っておく必要があるでしょう。
