通常では病気やけがをしたときなどは、患者さんが病院の医療機関の窓口で医療費の3割に相当する一部負担金を支払うことになっています。しかし、重い病気やけがのため長期間入院することになってしまったり、治療が長引くような場合には一部負担金自体が高額となってしまうことがあります。そのような高額な負担を軽減できるように、一部負担金が一定の金額を超えたような場合にはその超えた部分の金額が払い戻される制度があります。その制度の名称は高額療養費制度といいます。
ちなみに平成19年4月からは、入院したときの医療費が高額療養費の対象となるような場合には同一の医療機関で1人1か月の窓口負担額を自己負担限度額までとすることも可能です。もし、会社で加入している健康保険が政府管掌健康保険の場合だと社会保険事務所に請求をおこなわないと払い戻されないので気をつけましょう。
組合管掌健康保険の場合ですと請求をしなくても払い戻しが自動的に行われるようになっている組合もありますので自分の会社の加入している健康保険について知っておいたほうがよいでしょう。なお、高額療養費は一部負担金を医療機関に支払った日の翌日から2年を経過してしまうと時効ということになってしまうため請求ができなくなってしまいます。忘れないうちにきちんと請求をするようにしたほうがよいでしょう。
高額医療とは、ご自分が加入している健康保険組合に申請をおこなうことによって初めて受けられるものです。この制度を知らないで申請をしなかった場合、払い戻しを受けなかったという人が、毎年多くいらっしゃるようです。大企業や公務員の場合は、申請をおこなわなくても自動的に、高額医療の算出をして、払い戻してくれるというところもあるようです。しかし、会社によって申請の仕方も還付される方法も様々のようです。
例えば、法律で定められている限度額は、一般の人で80,100円となっています。しかし、健康保険組合によっては、違うところもあるようです。自動車で有名なトヨタ自動車の健康保険組合では、この限度額が、所得に関係なく、20,000円です。申請をすれば、3ヵ月後の給与に合算して支払われるちった仕組みになっているそうです。これだけしっかりした制度があれば安心して治療に専念できると思います。
中小企業の場合は、従業員にたいして高額医療の仕組みを説明していないところが、あるようです。おそらく、何のための健康保険なのかが分からないままに、加入しているという方もかなり多いことでしょう。保険組合に加入をすれば、自己負担が3割で済むといった知識だけでは、けっして十分ではないのです。民間の保険会社に頼るのも一つの方法です。しかし、せっかく保険料を納めていて保険組合に加入しているのですから、どのような制度があるのかきちんと知っておく必要があるでしょう。
